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2008年06月28日

●人口減少社会がもたらすメリット

 人口減少社会の到来が間近だという。その影響についてさまざまな報道がなされているが、ほとんどが経済の視点にとどまっているがゆえに悲観的な見方が多いようだ。だが、人口減少は、本当に悪影響ばかりをもたらすのだろうか。

 明治維新以降、増大する人口と経済発展に対応するため、私たちは森を切り拓き、海を埋め立て、川をコンクリートの水路に変えてきた。美しかった国土は無味乾燥なものとなり、動物や植物は住む場所を失った。
 人口が減少すれば、宅地の新規造成は不要となり、これ以上自然を破壊する必要がなくなるだろう。増えた空き家はスラム化を防ぐため取り壊し、緑の公園にすればいい。自動車の台数も減るはずなので、交通量が極端に少ない道路を森に戻すこともできる。すでに遊休地となっている埋立地も同様だ。教育面では、すべての青少年に高等教育を施すことが可能となる。人口は少なくても、国民すべてが高いスキルを持った国となれば、国際競争力が衰えることはないだろう。

 人口減少は、経済発展のために大切なものを失ってきたわが国が、新しい価値観へ脱皮するための大きなチャンスなのだといえないだろうか。

初出:2005年9月 中日新聞

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