●福島で見た部分日食
皆既日食まで20日となりました。
次の休みにでも持ち物や観望・撮影機材をリストアップしなきゃ、と思っています。
日食といえば、皆既は見たことがないものの、部分日食はこれまでけっこう見てきました。
それらのなかでいちばん印象が深いのが、1981年7月に起こった部分日食です。
このときはシベリアで皆既日食となり、日本でも北へ行くほど食分の大きい日食が見られました。
この日、私は東大和天文同好会の面々とともに、福島県浄土平で開催されていた「星空への招待」の会場にいました。
「星空への招待」は、藤井旭さんの愛犬だった「チロ」が主催者という、日本のスター・パーティーの草分け的なイベントです。
当日は快晴。福島県では太陽の7割近くが欠ける部分日食ということで、満天の星空と日食見物を目的に集まった天文ファンは2000人以上、テレビやラジオが取材に押しかける騒ぎとなっていました。
日食に先駆けて参加者が自分の機材を自慢しあうイベントが行われたのですが、他の参加者が工夫を凝らした自作機材を得々と自慢するなか、私とS氏(現愛知県の某天文台職員)はなぜか望遠鏡ではなくギターを抱えていました。
オタク天文ファンが集うなかで、ギターを抱えたひときわ異様な風体の二人に注目が集まらないはずはなく、すぐに福島放送のアナウンサーがマイクを向けてきました。
「お二人はどんな望遠鏡を自慢されてるんですか」
そこで私たちは、おもむろに目の前の看板を指差します。そこには「ギター組曲・星空への招待のために」なる紹介が。
「機材ではありません。ボクたちは今日のために2台のギターのための組曲を作曲してきたのです」
「どひゃー!あなたたちの自慢ってもしかして自作のギター曲?ぜひ演奏して!」
というわけで、望遠鏡の林立する会場に響くギターの音色。俄然、色めき立つ天文屋さんたち。
それからの私たちは、ほとんど福島放送の専属タレントになってしまい、実況中継のラジオ番組で喋るは歌うは・・・。
もちろん真面目な自慢機材も出品、賞を総なめした上に、最後に行われた参加者総出の大ジャンケン大会を見事勝ち抜き、当時流行しはじめていた「フォーミングガス超増感セット」をゲットするなど大活躍をしたのでした。
日食ですが、最大食分の際には、ほんの僅かですが周囲が暗くなり、気温が下がるのが実感できました。(よほど注意深くないと気づかないレベルでしたが)
そういえば、ラジオ番組のオープニングコールもやらされました。
『RFCワイド!午後いちばん!』って。
思えば昔の話ですね。
写真は、投影で日食を見ている私たちと福島放送のアナウンサーのおねえさん。
当時は、太陽観測用のサングラスをアイピースにねじこんで見るのが一般的という時代でしたが、進歩的な?私たちは投影で観察していました。
22日の日食も、皆さん、安全な投影法で見ましょうね!
