●情報提供の大切さ
最近、会う人ごとに「ふたご座流星群、見たよ」とか「雲越しだけど日食、観察しましたよ」と言われます。
「身近に詳しい人がいると、これまで縁遠かった星空を見上げる機会が増えて楽しい」とも。
職場(揖斐川歴史民俗資料館)には、昨夏の皆既日食の画像が展示してあるのですが、それを見た来館者の方は一様に「こりゃすごいですね。コロナを見てみたいなあ」と言ってくれます。歴史や民俗は好きでも、これまで天文には興味がなかった方たちです。
いわゆる「天体観望会」というと、用意した天体望遠鏡で惑星や星雲・星団を観察してもらい解説を行うというスタイルが多いですが、日食・月食や流星群といった現象は、天体望遠鏡がなくても見ることができ、惑星面や星雲・星団などと違って短時間で変化しわかりやすいので、見た人は大きな感動を覚えることができます。
天体望遠鏡を使わず肉眼だけで見ることができる現象の方が、よりダイナミックな感動を一般の方に与えることが多いとすれば、観望会の開催にこだわることなく、口づてやマスコミなどあらゆる手段を使って「正確でわかりやすい情報を広汎に」周知することこそが何よりも重要なのだと、このところあらためて考えるようになりました。
私が星好きであることは誰もが知っていますから、他の用事で会った方でも自然と星の話題になりますし、さまざまな場面で身近な天文現象についてさりげなく話をすることにしていることが、私の周囲に星空を見上げる輪を広げているようです。
これからも、価値観の押しつけにならないように、そして正しい情報提供に努めながら、口コミベースからマスコミベースまで、マニアックに陥らないよう気をつけながら、さまざまな天文現象を、できるだけたくさんの方にお知らせしていきたいと考えています。
写真:昨年7月22日の皆既日食(ダイヤモンドリング)
