2010年07月01日

●梅雨晴れの即席観望会

昨日は、勤務先の揖斐川歴史民俗資料館を毎週使用している陶芸サークルの本焼きでした。
毎週、サークルのメンバーが集まって作陶を行い、年に2回、素焼きと本焼きを行って作品に仕上げます。
本焼きの日は、資料館にある陶芸用の窯を使用し、朝から夜遅くまでかかって作品を焼き上げるため、窯の火を止めるまで、職員の私もお付き合いをしなければなりません。

他の職員が全員帰宅し、パソコンに向かって一人仕事をしていると、駐車場で何やらワイワイ声が聞こえます。
なんじゃ、と思っていると、サークルのメンバーが「星がすごくきれいなんです。星座を教えて下さいませんか」と声をかけてきました。
外に出てみると、夕方は曇っていた空が、いつの間にか晴れてきています。
透明度は良好で、東に月が昇っているにもかかわらず、夏の星座が鮮やかに見えていました。

サークルの女性メンバーを前に、星座の説明を始めます。
夏の大三角、北斗七星など、探しやすい星の並びからたどりつつ、主要な星や星座をひととおり紹介しながら、星の色の違いや距離、天の北極を中心とした日周運動、さらには歳差運動まで1時間ほどかけてしっかり解説してしまいました。
サークルのメンバーは大喜びです。
ちょうど流星が出現したので、ペルセウス座流星群の紹介もしました。
「また星の話を聞かせてもらっていいですか」
と言うので、
「いつでもOKですよ。今度は望遠鏡も準備しておきましょう」
と答えておきました。

思わぬ星座教室を開講してしまいましたが、私も梅雨の晴れ間の星を堪能することができました。
なかなか晴れてくれない梅雨時ですが、たまさかの晴れ間に見上げる雨上がりの夜空は透明で、心が洗われるような気がします。

2010年07月04日

●ルーンの悩み・・・

ルーンは、ウチに来て3年目の、まだ若いオス猫です。
イケメンで性格が良く、毛並みもとてもきれいなのですが、ひとつだけ悩みを抱えています。
それは・・・なぜか女子にモテないこと。
ウチにはオス猫とメス猫が半々いますが、ルックスも性格も良いにもかかわらず、これまでどのメス猫にも好かれない不遇の青年期を過ごしてきました。
いや、好かれない、というより明らかに嫌われています。
残念ながら病気で死んでしまったキュートなこちゃちゃさんにも、現在、猫部屋を仕切っているめそめそ姐御にも、ことあるごとに猫パンチを喰らい、威嚇されてきました。
見ていると、特にルーンに落ち度はないようです。
というより、ただ彼女らの目の前をルーンが歩いたというだけで、ぱしっとパンチを浴びせかけます。
そのたびにルーンは、悲しそうな顔をして部屋の隅っこで丸まってしまいます。
(ボクが一体、何をしたっていうんだ。いつも女の子には優しくしてるし、褒められこそすれ、いじめられるはずなんてないのに・・・)
その表情は、明らかにこう語っています。

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実際、ルーンはメス猫たちをいつも舐めてあげたり、通り道を空けてあげたりと気を遣っています。
いくらいじめられても仕返ししたりもしません。
にもかかわらずモテない。というより嫌われている・・・。
本当にかわいそうです。
もう死んでしまいましたが、以前に猫夜叉くんというモテモテのオス猫がいました。
自分を人間だと思いこんでいるビビさんでさえも、猫夜叉くんだけにはちょっとときめいていたというほどのモテぶりだったのですが、女子にはぜんぜんマメではありませんでした。
にもかかわらずモテモテだった猫夜叉くんと対比すると、ルックスも性格も負けない、さらに気遣いを忘れないルーンがモテないのは何としても不思議です。

今日もルーンは、めそめそ姐御の逆鱗に触れないよう、気を遣って過ごしています。
これを読んでいる女性の皆さん、どうかモテないルーンにアドバイスをしてあげて・・・。

2010年07月06日

●幸運のキノコ

昨日は、カミさんと一緒に自宅近くの山を彷徨っていました。
さして深くない山ですが、雑木林を綺麗な渓流が流れ、古墳や城跡があちこちにある楽しい山です。

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いくつかあるハイキングコースのうち、まだ行ったことのない「健脚コース」なる急傾斜の山道をぐいぐい登っていたところ、岩の間から何やら黄色いものが覗いているのにカミさんが気づきました。
はて、なんじゃろうと近づいてみればキノコです。
柄がオレンジ、傘は黄色で、全体がニスを塗ったようにつやつやしています。

帰宅して調べてみたら、マンネンタケというキノコでした。
漢方薬として用いられる「霊芝」です。
かなり珍しいキノコらしく、見つけた人には幸運が訪れる・・・と中国では言い伝えられているそうです。
一本だけではなく、近くには生えてきたばかりの子どもの(?)マンネンタケもありました。

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見つけた場所は、このように岩だらけです。
岩から生えている木の根元に、大人と子どもの(?)マンネンタケが並んで生えていました。
あたりの山の中には、他にもたくさんのキノコが生えていて、キノコ観察をするだけでも楽しい一日が過ごせそうです。

それにしても、この蒸し暑さの中、急傾斜の山道を登るのはさすがに疲れました。
まあ、蒸し暑い日々が続いてるからこそ、たくさんのキノコにも巡りあえるわけですが・・・。
マンネンタケを見つけて、幸運が巡ってくるといいなあと思います。

2010年07月08日

●部屋長、めそめそ

めそめそは、ウチではいちばん新顔のメス猫です。
1年前に、子猫3匹を連れてやってきました。
その頃は、ちび猫の世話と野良暮らしにやつれていたためか、いつも半分、泣いているような顔をしていましたから、めそめそという名前がついたわけですが、ウチの一員となり、住まいも食事も与えられるようになってからは、俄然、美猫に変わってきました。

頭はいいし、いたずらはしないし、美人だし、欠点のないいい子なのですが、最近、ようすがまた変わってきました。
迫力が出てきたのです。
常に猫部屋の中を睥睨し、虎か豹のように悠揚迫らざる態度で歩き回ります。
歯向かったり気に入らないことをする猫には、容赦なく猫パンチを浴びせかけます。
もともと気の弱いオス猫のルーンやくしちゃんは、切れ長の目で睨みつけられるだけで縮み上がっています。
ビビさんは別として、ウチの猫はどれも、気はいいのですが頭の方は少々足らなかったり、くろのように鬱病だったりと、美人で賢いめそめそから見ると、まことに不甲斐なく情けなく見えてしまうのでしょう。

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人間でもそうですが、ドスのきいた美人というのは何とも怖いものです。
姐御というべきか、女牢名主と言うべきか、いずれにしても、めそめその一挙手一投足に他の猫たちはビクビクしています。
もちろん、何の理由もなくいじめるわけではありませんから、そんなに怯えないでも、と思うのですが、そこがウチの猫たち、特にオス猫たちの情けないところで、めそめその視線に緊張するあまり、しなくてもいいヘマをしでかして、パンチを喰らったり威嚇されたりしています。

猫は群れて生活しない生き物ですが、猫部屋のように狭い場所に住んでいると、おのずと部屋長というべきリーダーが現れます。
めそめそが来る前は、マーブルという猫がリーダーでした。
マーブルもメス猫で、体は小さいながら敏捷・頭も良く、他の猫たちを完全に支配下に置いていました。
残念ながらマーブルは死んでしまいましたが、メスの方が強く賢いというのが、猫の世界の常識のようです。

え?人間の世界も同じ?
そうですね。
私も我が身を振り返って、女性には勝てないなあといつも思います。

2010年07月10日

●「福井教室」に参加しました

今日は、名古屋大学まで出かけてきました。
サブミリ波を使用した電波天文学で有名な福井康雄先生が開催する「福井教室」に参加することと、会場でスター・ウィークのTシャツを販売すること、このふたつが目的です。

福井教室では、毎回、時宜に応じたテーマに沿って、福井先生独特のユーモア溢れる語り口と、分かりやすい数式を使った論理的な説明で、天文学の基本を学ぶことができます。
今日のテーマは「宇宙背景放射」でした。
ビッグバンによる宇宙誕生から約40万年後、それまで好き勝手に動き回って光子の通行を妨げていた陽子と電子が、宇宙全体の温度低下によって水素原子となったことによって光子が自由に動き回れるようになった瞬間を「宇宙の晴れあがり」と呼んでいます。
「宇宙の晴れあがり」の際に放射された電磁波は、すべての方向から等しく宇宙全体に降り注いでいることから「宇宙背景放射」と呼ばれており、宇宙は大爆発から始まったという「ビッグバン宇宙論」の最大の論拠とされています。
こんな「宇宙背景放射」の基本理論に加えて、宇宙膨張による銀河の後退速度を規定する「ハッブルの法則」や観測される電磁波の波長と温度の相関性などを分かりやすく説明され、たいへん興味深く拝聴することができました。

Tシャツの方は、先日も同じく名古屋大学で行われた会合で販売を行い、その際に参加されていた方と今回の参加者がカブっていたこともあって、前回ほどの売れ行きではなかったものの、スター・ウィークを少しでも浸透させることができ、まあ満足でした。

今後も、各地で開催される天文イベント等に顔を出して、スター・ウィークTシャツを販売する予定です。
イベント会場でスター・ウィークTシャツが売っていたら、ぜひ一枚、お求め下さい。
ちょっと宣伝でした(笑)。

2010年07月12日

●空のキャンバス

雨の多い今年の梅雨ですが、たまさかに晴れた夕方には、とても綺麗な夕焼けが見られます。
私は星を見るのが好きですが、同じぐらい昼間の空や雲を見るのも好きです。
特に夏場は、鮮やかな夕焼けが見られることが多く、晴れた日には夕暮れが楽しみです。

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この写真は、6月24日の夕焼けです。
夏は、大気中の水蒸気量が多いために長波長の光が分散されやすいために、このように鮮やかな夕焼けが見られるのでしょう。
昼間の蒸し暑さを忘れるような夕暮れの風に吹かれながら見る夕焼けは、大人になって見失ってしまった何かを取り戻させてくれる気がします。

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こちらは、7月9日の夕暮れ。
娘を駅に迎えに行った帰り、田んぼの中に車を停めて二人で見ていました。
「綺麗な夕焼けになるぞ」と娘に言った割りにはさほど色づかなかったのですが、山の端から伸びた透明な薄雲が夕日に透けて、幻想的な夕暮れとなりました。
娘も空を見るのが好きなので、よく二人でボケッと空を見上げています。
ときには、通りすがりの近所の人も「ああ、綺麗な夕焼けだねぇ」といっしょに空を見たりしています。

空は、千変万化する光のキャンバスだと思います。
夜空の星、夏の夕暮れ、真冬の透徹した蒼空・・・。
キャンバスには毎日、さまざまな光景が光の絵の具で描かれています。
晴れた日も曇った日も、空のキャンバスは一刻として同じ光景を描くことはありません。
昼夜問わず、そんな空を見上げるひととき、この惑星に生まれてよかったなあと思います。

2010年07月14日

●まっちゃんといえば・・・

まっちゃんといえばメガネ・・・。
私の外見的特徴をあげなさいと言われれば、私を知っているかなり多くの人がそう答えるに違いありません。
さらに
「メガネをかけていないまっちゃんなんて想像がつかない」
そう言う人もいます。
とはいえ、子供の頃からメガネをかけていたかといえばそんなことはなく、常時、かけるようになったのは高校1年生の頃からです。

このメガネというシロモノ、天文屋さんにとってはなかなかに厄介ではあります。
望遠鏡を覗く際にはメガネを外して裸眼で見るのですが、記録をしたり星図を見たりするたびにメガネをかけ直さなければなりません。
流星観測の際には、フレームによるケラレも気になります。

では、望遠鏡を覗く際にはいつもメガネをかけたり外したりしているのかといえばさにあらず、多くの人を集めての観望会や天文台の公開の際には、メガネをかけたまま望遠鏡を覗くことがほとんどです。
というのは、次々にたくさんの天体を導入して見てもらう場合は、かけたり外したりしている時間がないのと、裸眼ではピント位置が大きく違ってしまい、お客さんが望遠鏡を覗く際にピンぼけの像を見せることになってしまうからです。
メガネをかけたまま接眼レンズを覗くと、当然ながら接眼レンズとメガネのレンズがぶつかります。
私は過去、多くのメガネを廃棄してきましたが、廃棄に至ったいちばんの理由は、接眼レンズとの接触によるメガネレンズの傷によるものです。
今、かけているメガネも細かい傷が一面について、見え味が良くありません。

メガネをかけていることによるこうした不便を防止する方策のひとつとして、コンタクトレンズがあります。
望遠鏡を覗く際に、いちいちかけたり外したりする必要がない上に、観望会の際もメガネのレンズに傷をつける心配がありません。
さらにフレームによるケラレや乱反射、曇りもありません。
メガネでは、レンズが厚くなったりであまり強い度は得られませんが、コンタクトなら視力2.0も達成できます。
着脱がやや面倒な点を除けば、天文屋さんには最適なアイテムなのですが、長年メガネを愛用してきた身としては、頭ではわかっていても、なかなかコンタクトへの転身ができません。
全国のメガネ族の皆さん、このキモチ、わかりますよね。


2010年07月15日

●企画展「ふるさとの戦争と暮らし」制作中

7月20日(火)から始まる揖斐川歴史民俗資料館の企画展「ふるさとの戦争と暮らし」オープンに向けて、毎日、展示作業に汗を流しています。
ここ数年、夏の恒例展示として行ってきたこの企画展、年を追う毎に内容が充実、新聞やテレビでもたびたび紹介されるなど、注目されています。
今年は、私を含めた学芸員3名の他、学芸員実習に来ているM君にも手伝って貰い、昨年以上に充実した展示を気合いを入れて作成中です。

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戦争に関する展示は、なかなか難しいものです。
揖斐川歴史民俗資料館の展示では、前線での実戦ではなく、主として銃後の生活に重点を置いて展示をしていますが、それだけではどうしてもインパクトが弱く、もっと生々しい戦争の実態や悲惨さを伝えられる資料も展示したいのが私の本音です。
しかし、よほど気をつけて展示をしないと、右よりの人からも左よりの人からも思想絡みのクレームをつけられることが多く、どうしても無難な展示になってしまいがちなのです。
本当ならば、戦争の悲惨さをあからさまに伝えられる実物資料や写真を展示したほうが、銃弾に当たって死ぬとはどういうことか、海戦で乗艦が沈没し溺れ死ぬとはどういうことか、食糧がなく飢えて死ぬとはどういうことか、自らの仮想体験として理解できると思うのですが、そうした展示をした場合、「残酷だ」とか「軍国主義的だ」などといった批判をされがちです。
悲惨な実態を伝えてこそ、平和を願う心が養えると思うのですが、現代のわが国にあっては、戦争を正面からとらえること自体がタブーになってしまっています。

公立の博物館施設ですから、なかなかタブーを破ることが難しいのは事実です。
でも、さまざまな制約の中で、できる限り新鮮な視点から、戦争を展示してみたいと思っています。

展示期間は、7月20日(火)~8月29日(日)です。
展示品の紹介など詳しいことは、また後日、書きますね。
始まったら、皆さん、ぜひ見に来て下さい。

写真:PCや資料が散乱する展示作成中の状況。今日中に何とか完成しないかな。

2010年07月18日

●公開天文施設かくあるべし!

先日、岐阜県西濃地方では最大級の規模をもつ公開天文台の昼間公開を見てきました。
幸い、お天気も良く、またお客さんも適度な数でした。
その天文台の担当者は昔から良く知っている人で、天文知識も経験も豊富で、天文教育に大変に熱心な人です。

大口径の望遠鏡を操作し、解説をするその人の姿を久しぶりに見ましたが、ときにユーモアを交えながら、わかりやすく参加者の親身になった説明は以前と変わらず、このところ、駆け出しのアマチュアのレベルにも達しない公開天文台をいくつか見てきた身にとっては、非常に満足の行く公開で、久々に「公開天文台の本当の姿というのはこういうものなのだなあ」と感じ入りました。

下火になってきたとはいえ、わが国には公開天文施設は無数と言えるほど存在します。
しかし、その多くは、大口径の機材を揃えている割にはただ惰性で月や惑星を覗かせているだけで、職員の天文知識も観測経験も劣悪な施設が、残念ながら少なくありません。
税金を投入し、理科教育の一環を担っているはずの天文施設の多くがこうした状況にあるのは、文教関係予算の削減や行政トップの無理解もありますが、それでも運営に携わる職員が常に研鑚を怠らず、天文教育に対する熱意を持ち続けているならば、工夫次第で何とか良い運営ができるものです。
残念ながら、現在、公開天文施設に勤務している職員の中には、そうした自己研鑽の努力が足らない人が散見されるような気がします。

そうした職員は、プラネタリウムの投影やおざなりの天文台公開は行なうものの、総じてプライベートに星を見ていません。
高度な観測や撮影をしろとは言いませんが、星が好きで公開天文台に勤務しているのですから、晴れた晩には自分のテーマに沿って星空を見上げたくなるのが普通です。
というより、普段から星を見ていない人が、他人に星空の魅力を伝えられるはずがありません。

今回、公開に参加させていただいた施設の職員は、自分でも観測をし、仕事の手も抜かず、非常にエネルギッシュに天文に取り組んでいます。
天文を仕事にしている以上、星空を見上げ、少しでも知識と経験を蓄積する努力を惜しまないのは当然なことです。

落胆することの連続だった最近の公開天文台巡礼ですが、今回は本当に清々しい気持ちになりました。
Fさん、久しぶりに会いましたが、ありがとう。

2010年07月21日

●夏の夕暮れが好き

昨日の夕方、例の如く夕焼け見物をしていました。

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たぶん岐阜市方面では積乱雲(雷雲)が発生していたのでしょう、東半分は積乱雲のてっぺんが上空の風に吹き流されてできた「かなとこ雲」が覆っていました。
えらく巨大なかなとこ雲で、それが真っ赤な夕焼けに染まっているさまは、異様というほかない迫力でした。

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反対に、西の山の端は、淡い夕焼け雲が十重二十重にたなびき、東天のかなとこ雲とはまったく印象の異なる繊細な光景でした。
昼間は酷暑でしたが、夕暮れどきになると頬を撫でる風は涼しく、黄昏の風の中で、刻々と色を変えていく夕雲を見上げているのは、心静かなひとときでした。

このところ、夜になると曇ってしまい、星を見るには欲求不満が溜まりますが、夕焼けは毎日美しく、多少は欲求不満が解消されます。
とはいえ、美しい夕焼けを見た後に、快晴の星空を見られれば、それに越したことはありません。
今日はといえば、この時間は全体的に薄曇り、夕焼けも期待薄、夜の星空も・・・ちょっと危ないなぁ。

2010年07月22日

●詩「記念日」

正直言ってさ
恥ずかしかったんだよ
暗順応が遅いのは昔からだけど
漆黒の闇と吹きつのる風のなかで
「こっち」
当たり前のようにつないでくれた小さな手
「見て。さそり座があんなに高い」
やっと目が慣れてきて
はじめに見えたのは君の白い頬
それから凄絶な赤さで輝くアンタレス
水平線から立ち昇る銀河の輝きが
君の頬と同じ白さで
7月とは思えない冷たい風に
つないだてのひらだけが暖かくて

あんなにきれいな星空を見たことがなかったから
あんなに神様を身近に感じたことがなかったから

だから
記念日

ささやかだけど
海風が紡いだ
何よりも大切な

2010年07月23日

●企画展「ふるさとの戦争と暮らし」開催中

私の勤務する揖斐川歴史民俗資料館では、7月20日(火)から8月29日(日)まで、夏の企画展「ふるさとの戦争と暮らし」を開催しています。

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明治から昭和にかけては、常に私たちの暮らしに戦争が暗い影を落としていた時代でした。
揖斐川町からも多くの兵士が出征し、残された国民も不自由な生活を強いられました。
そんな時代をさまざまな資料や記録写真で振り返り、あらためて平和の貴さを考えていただきたいというのが今回の企画展の趣旨です。

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昨年も同様の企画展を開催しましたが、今年はさらに多くの資料を展示し、見応えのある展示を作ることができたと自負しています。
ぜひ多くの皆さんにご覧いただき、子どもや若い人には物資が不足し、日々、生命の危険にさらされていた当時を学んでいただき、ご年配の方には、展示をご覧になって私たちの知らないさまざまな事実を教えていただくとともに、もしご自宅等に当時の資料がありましたら、寄贈いただいたり借用させていただければ幸いと思っています。

ちょうど夏休み中、並行して企画展「清流揖斐川」も開催していますので、ぜひご家族揃って、またお友だちといっしょにご観覧下さい。

写真:爆撃機と戦闘機のプロペラ・さまざまな軍服

揖斐川歴史民俗資料館
岐阜県揖斐郡揖斐川町上南方901番地5
電話:0585-22-5373
休館日:毎週月曜日
入館料:大人100円 小中学生50円

2010年07月24日

●夕映えの積乱雲と流星観測

昨日の夕方は、ビビさんを病院へ連れて行きました。
その途中、夕空のあちこちに雄大積雲や積乱雲がにょきにょき見えていて、思わずカメラを構えてしまいました。

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昨日は、主に東の低空に積乱雲が見えていました。
夕方の場合、東の低空に積乱雲が見えていると夕陽に照らされていっそう雄大な姿を見ることができます。
堤防道路に車を停めてカメラを構える私を、道行く車の誰もがいぶかしげに眺めてゆきます。
でも私にしてみれば、これだけ素晴らしい空の景色を気に留めない方が不思議です。
積乱雲が見えていたのは岐阜市の方角でした。
もしかすると岐阜市では雷雨があったかもしれません。

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夏は水蒸気が多いために、もともと綺麗な夕焼けが見えることが多いのですが、今年は特に夕焼けが鮮やかです。
アイスランドの火山噴火の影響で、微細な粒子が大気中に多いのかもしれません。

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夕方、雲が多かったので、夜はダメかなと思いましたが、今朝の3時近くに目覚めてみると、透明度はイマイチながらも快晴でした。
車で10分ほどの観測地へ赴き、そろそろ出現し始めるはずの夏の流星群を観測しました。
ペルセウス群を1個、みずがめ群を1個、見ることができました。
みずがめ群はマイナス1等級で、見ごたえのあるものでした。

2010年07月26日

●流星軌道を求めていた80年代

夏の流星シーズンがやってきました。
お盆前後のペルセウス座流星群、7月後半のみずがめ座流星群、出現数は少ないけれど大火球を飛ばすことがあるやぎ座流星群、稀に突発出現する、はくちょう座流星群などのほか、散在流星も多く、ペルセウス座流星群の極大時以外でも、1時間に20個前後の流星を見ることが珍しくありません。

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1980年代、私の所属していた東大和天文同好会では、流星観測を熱心に行っていました。
年間30夜以上の観測を5年以上も続け、日本流星研究会から表彰されたほどです。
眼視観測の他に力を入れていたのは、写真観測でした。
今のようにデジカメやビデオなどない時代、撮影ツールは専ら銀塩カメラです。
フィルムは当初、トライXなどを使っていましたが、赤外フィルムを使用すると流星の写りが良いことがわかり、ハイスピードインフラレッドという赤外フィルムをよく使用しました。
こうしたフィルムを詰めこんだカメラを、4台から8台も同じ架台にセットし、カメラの前で回転シャッターというものを回します。
回転むらのない羽ですね。
これを回しておくと、流星像がとぎれとぎれに写り、その切断数を数えると、流星の速度と継続時間がわかるのです。
さらに同じ流星が別の地点から撮影されていると、対地軌道(地球大気内のどのあたりを飛翔したか)と日心軌道(地球大気突入前の太陽系内の軌道)を求めることができます。

当時、関東地方一円をネットワークする写真流星のチームがあり、この手法で私たちの撮影した流星写真からたくさんの軌道が求まりました。
今でも、この方法は流星の軌道計算の手法として有効です。
高校や大学の天文部などで取り組んで欲しい観測です。
当時は、回転シャッターの回転ムラをいかに抑えるか腐心しましたが、今では良いモーターも回路もありますし、デジカメが使える現代、当時のように現像とプリントをしなくても良くなった分だけ、あらゆる観測がラクになりました。
でも、苦労を重ねて観測に取り組んだ当時があったからこそ、今の自分があるのだとも思います。

写真:ふたご座流星群。回転シャッターで流星像が途切れている。自作4連流星写真儀で東大和天文同好会撮影。

2010年07月28日

●慣れているはずの新幹線なんだけど・・・

何年か前、「ほしぞらの街・あおぞらの街」で全国協議会長賞を受賞することになり、岩手県二戸市まで出張しました。
空路も不便な場所なので、名古屋市から東海道新幹線、東京から東北新幹線を乗り継いで行き、ふたつの新幹線の乗り心地や速さの違いを実感することができました。

東海道新幹線は、東京出身の私にとって通勤電車と同じぐらい乗り慣れている路線です。
車窓の景色も速度感も我が家のように慣れている東海道新幹線に対して、東北新幹線の方は、東京在住中こそ割合頻繁に乗ったものの、岐阜に転居してからはほとんど乗る機会がありませんでした。
ましてや、当時とは違って東北新幹線は最高時速275km運転です。
東海道も270km運転をしてはいますが、カーブが多いために最高速度を出せる区間はほんの僅かで、多くの区間では比較的ゆったりと運転しています。
それに対して東北新幹線は、設計が新しく直線区間が多いため、最高速度が出せる区間が長く、久しぶりに乗ることから、スピード感が堪能できるだろうと楽しみにしていました。

ところがところがです。
東京在住中はそれなりに乗り慣れていた東北新幹線は、当時よりもさらにスピードアップし、車両も最新鋭のものに変わっていました。
東海道新幹線に乗り慣れているので、車窓のスピード感にも慣れているつもりでいましたが、さすがに275km運転でぶっとばす東北新幹線、窓外を見ていると次々に後ろに飛び去っていく景色を見ているうち、頭がくらくらしてきました。
ビルや建物に囲まれた東海道新幹線よりも車窓が雄大で景色が広いにもかかわらず、あまりの速度感のために目と頭がついていかないのです。
車体の端近くの席ということもありましたが、揺れも東海道よりも大きく、二戸までの道のりは、列車に乗り慣れている私にとってもかなり疲れるものでした。

で、東北新幹線は、青森開業を機に300km以上の運転を行うそうです。
275km運転でも目が回るのですから、300km以上になったらどうなっちゃうんでしょう。
ましてや500km/h運転のリニアモーターカーなんて考えるだに恐ろしい・・・。

2010年07月30日

●古民家の調査を行いました

先日、県の依頼で、揖斐川町内の古民家を調査に行きました。
古い城下町で空襲を受けなかった揖斐川町には、築100年ほどの古民家がたくさんあります。

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それらのうち、今回は大昔にお城があった清水という地区を調べに行きました。
地域の郷土史に詳しい方数名とおうちの方に案内してもらい、揖斐川歴史民俗資料館長と学芸員の私とで、一軒ずつ、外観と内部を見せていただきました。
昔懐かしい箱階段が現役で使われていたり、現代の家屋では見られない太い梁や柱、また装飾を施した欄間などの造作に感心すると同時に、歳月を経た木の家だけが醸し出す落ち着きと安らぎに、心が満たされる思いでした。

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どの家もすばらしいのですが、共通した問題は当主が高齢化し、跡を継ぐ子孫が都会に出てしまっていることです。
広大な庭の管理もままならず、家屋も傷んでいる箇所が散見され、今後が危惧されるところです。
私は、もともと日本家屋が好きですが、歳を重ねるにつれ、ますます古い日本家屋が好きになりつつあります。
でも、美しさと清楚さを維持するのは大変な努力。
観光客的に、ただ「素晴らしいね、きれいだね」と言っているだけではなく、今後、そうした民家をどのように管理したら良いのか、町や県と相談しながら検討を始めようと思っています。

写真:庭の造作・丸窓

2010年07月31日

●この夏最初の流星観測

しばらく前の記事にもちょこっと書きましたが、7月24日夜明け前、今夏初めての流星眼視観測を行いました。
毎年、この頃から、南天のみずがめδ群、やぎ群、東北からのペルセウス群が出現を始めます。
透明度はあまりよくありませんでしたが、明け方2時半に起床、最微星5.1等の空の下で夜明けまで観測をしました。
観測できた時間は40分間、それ以上は薄明が進んでしまいます。
観測地は職場の駐車場。
ここは目に入るあかりがなく、視界も広い、しかもトイレも完備という最高の場所です。
天の川も見える空の下、じっくりと空を見上げましたが、見えたのは、みずがめδ群の-1等を最高に、ペルセウス群の3等級、散在の3等級のみでした。
それでもこの夏はじめて、毎夏恒例の流星群を見ることができ、幸先の良いスタートを切ることができました。
これから流星の数は日増しに増えていきます。
月明もなくなりますので、8月初旬で1時間あたり15個前後、ペルセウス群の極大時であるお盆の頃には1時間当たり快晴で空の条件が良ければ、100個近い流星を見ることができるでしょう。
ぜひ皆さんも、ただぼんやりと眺めるだけでなく流星の数を数える計数観測程度は行ってみて下さい。
やぎ群など、数は少ないながら、マイナス数等級の大火球を見せてくれますよ。