2010年07月15日

●企画展「ふるさとの戦争と暮らし」制作中

7月20日(火)から始まる揖斐川歴史民俗資料館の企画展「ふるさとの戦争と暮らし」オープンに向けて、毎日、展示作業に汗を流しています。
ここ数年、夏の恒例展示として行ってきたこの企画展、年を追う毎に内容が充実、新聞やテレビでもたびたび紹介されるなど、注目されています。
今年は、私を含めた学芸員3名の他、学芸員実習に来ているM君にも手伝って貰い、昨年以上に充実した展示を気合いを入れて作成中です。

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戦争に関する展示は、なかなか難しいものです。
揖斐川歴史民俗資料館の展示では、前線での実戦ではなく、主として銃後の生活に重点を置いて展示をしていますが、それだけではどうしてもインパクトが弱く、もっと生々しい戦争の実態や悲惨さを伝えられる資料も展示したいのが私の本音です。
しかし、よほど気をつけて展示をしないと、右よりの人からも左よりの人からも思想絡みのクレームをつけられることが多く、どうしても無難な展示になってしまいがちなのです。
本当ならば、戦争の悲惨さをあからさまに伝えられる実物資料や写真を展示したほうが、銃弾に当たって死ぬとはどういうことか、海戦で乗艦が沈没し溺れ死ぬとはどういうことか、食糧がなく飢えて死ぬとはどういうことか、自らの仮想体験として理解できると思うのですが、そうした展示をした場合、「残酷だ」とか「軍国主義的だ」などといった批判をされがちです。
悲惨な実態を伝えてこそ、平和を願う心が養えると思うのですが、現代のわが国にあっては、戦争を正面からとらえること自体がタブーになってしまっています。

公立の博物館施設ですから、なかなかタブーを破ることが難しいのは事実です。
でも、さまざまな制約の中で、できる限り新鮮な視点から、戦争を展示してみたいと思っています。

展示期間は、7月20日(火)~8月29日(日)です。
展示品の紹介など詳しいことは、また後日、書きますね。
始まったら、皆さん、ぜひ見に来て下さい。

写真:PCや資料が散乱する展示作成中の状況。今日中に何とか完成しないかな。