2010年07月22日

●詩「記念日」

正直言ってさ
恥ずかしかったんだよ
暗順応が遅いのは昔からだけど
漆黒の闇と吹きつのる風のなかで
「こっち」
当たり前のようにつないでくれた小さな手
「見て。さそり座があんなに高い」
やっと目が慣れてきて
はじめに見えたのは君の白い頬
それから凄絶な赤さで輝くアンタレス
水平線から立ち昇る銀河の輝きが
君の頬と同じ白さで
7月とは思えない冷たい風に
つないだてのひらだけが暖かくて

あんなにきれいな星空を見たことがなかったから
あんなに神様を身近に感じたことがなかったから

だから
記念日

ささやかだけど
海風が紡いだ
何よりも大切な