2010年11月04日

●滋賀県境の紅葉

先日、揖斐川町坂内方面へ紅葉を見に行ってきました。
名古屋から星見に来る人たちを案内するという役目を仰せつかっていましたので、あまり人が行かず紅葉の綺麗な場所ということで、ほとんど人が行かない新設の林道ツアーを考えたのですが・・・。

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思った以上に過酷な道でした。
路面は舗装とダートが半々ですが、路肩から飛び出した木が何度となく車を擦る・・・。
一応、まだ新車なので、できるだけ気をつけて走ったのですが、それでも当たってしまう枝は仕方ありません。
紅葉は綺麗でした。
滋賀県との県境まで行く道なので標高も高く、終点にはスキー場が開けています。
天気が悪かったのが残念でしたが、静かな自然と紅葉を満喫できました。
帰って車を見てみると・・・。

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かすかですが、やはり細ーいキズが何本か付いていました。
まあ、車のキズを神経質に気にするタチではありませんので、付いてしまったものは仕方ないと思っています。
越美山地の紅葉は、今月半ばまでが見ごろです。
お天気の良い日には、紅葉見物のドライブに出かけてみませんか。

2010年11月05日

●自宅と揖斐高原で見たHartley第2彗星

何日か、サーバーの不具合?でブログの更新ができませんでした。
更新はできるようになりましたが、なぜか改行がうまく表示されません。
akapi先生、このあたりも直してもらえると嬉しいな。

さて、最近、冬型の気圧配置が続き、夜は雨ばかりでした。
話題のHartley第2彗星も見ていなかったのですが、先日、真夜中に一瞬だけ快晴になったのを見計らって、自宅前の道路から見ることができました。

透明度はけっこう良かったので、まずは7倍40mmの双眼鏡で探したのですが、見つかりません。
15cm双眼鏡を組み立てるのも面倒だなあと思ったので、ファミスコを設置。
カメラ三脚に取り付けるだけでめちゃくちゃ軽量ですから、すぐに観測OKです。
予報位置を探してもなぜか見えない。
おっかしいなあと思いながらもう一度探します。
と、8等ぐらいの明るさの恒星の周囲がほんの少しだけぼんやりしているのが見えました。
ごくごく淡い霧のようで、それなりに慣れた人でないとどこにあるのかわからないような朦朧とした雲状です。
明るさは7等程度ですが、広く拡散しているので全体としては非常に淡く感じられてしまうのです。
しばらく見ていると、恒星から少しずつ離れていくのがわかりました。

真夜中にもかかわらず、家から出てきたカミさんも見ることができました。
ファミスコで見てから、再度、双眼鏡で探しましたが、やはり見えず。

こうした拡散状の天体は、空が暗いと劇的に良く見えるようになるものです。
次回の晴天時には、ぜひ空の暗い場所で見たいなあと思いながら、ファミスコを片づけました。

一昨夜は、揖斐高原で見ました。
まだ東天に低い時刻だったので、光害の影響もあって、ただぼんやり拡散した光芒が見えるだけ。
残念ながら、期待されたほど見映えのする彗星にはならないようです。

2010年11月07日

●小口径屈折望遠鏡の奨め

私が天文を始めた頃は、天体望遠鏡といえば口径6cm屈折か10cm反射が普通でした。
今でこそ、屈折では10cm内外、反射では20cm以上が当たり前になり、ファインダーにも5~6cmが標準に装備されています。
昔は、現在のファインダー程度の口径の屈折望遠鏡で天体観察を行っていたわけで、大口径が当たり前の現代にあっては、6cmや7cmの望遠鏡などおもちゃかファインダーに毛が生えた程度にしか考えられなくなっています。

10cm程度の反射望遠鏡は口径なりの威力がありますが、ファインダー程度の小屈折望遠鏡も、実は馬鹿にしたものではありません。
私は、今でも6cmと8cmの屈折望遠鏡をメイン機材のひとつとして使用しています。
私が持っているいちばん小さな望遠鏡は、口径6cm、焦点距離400mmですが、これで写真も撮れば眼視でも見ます。
EDレンズなので、写真でも眼視でも思った以上に良い像を結んでくれますし、最大の弱点である集光力にしても、空さえ暗ければ10等の星雲を映してくれます。

何より最大の利点は軽くて小さいこと。
カメラ三脚にセットするだけでどこへでも持って行けますし、大きな望遠鏡の組み立てに時間をかける余裕のないときは非常に便利です。
大きな機材の組み立てや扱いにモタついているよりも、時には小さな機材で手早く観測をした方がよほど効率が良いのです。
また、基本的には低倍率で使用しますから、シーイングや筒内気流の影響を受けにくく、いつでも安定した像を結んでくれます。

『望遠鏡の性能は口径で決まる』
これは最大の真理ではありますが、時と場合によっては小さな機材が大きな仕事をしてくれることもあります。
望遠鏡をよく理解している人は、大口径と小口径を上手に使い分けているものなのです。
特に最近の屈折望遠鏡は、非常に性能が向上しています。
眼視だけならばアクロマートでもさほど色収差を感じさせませんし、EDレンズやフローライトになれば、相当に切れ味の良い像を見せてくれます。

これから望遠鏡を買おうと思っている方、そして2台目のサブ機を考えている方は、こうした小さくて軽い小口径屈折も検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、小口径屈折を使いこなすには、実は大口径以上のテクニック(天体導入や操作など)と、暗い天体を瞳に映す眼力が必要になります。
その意味では、一見すると初心者専用のように思える小口径屈折望遠鏡は、実はベテラン観測者向けの機材なのだ、と言っても良いかもしれません。

2010年11月09日

●迫力のNGC891

先日、名古屋市民おんたけ休暇村へ行ってきました。
ここにはアスコの60cm反射があり、晴れていれば毎晩、観望会を開催しています。
2泊したのですが、2泊とも快晴でした。
秋の天体を、かなりマニアックなものまで次々に見ていったのですが、久々に大口径で見たNGC891が圧巻でした。

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NGC891は、アンドロメダ座にある銀河です。
渦巻き銀河を真横から見ていますので、紡錘状の形に見えます。
明るさは10等、見かけの大きさが小さいので、小さな望遠鏡では米粒を見ているようで、暗く小さく、見映えがしません。
60cm反射の焦点距離は7200mm、これに40mmの接眼レンズをつけて見ましたので倍率は180倍、集光力も倍率も分解能も十分です。

西美濃天文台の60cmでは何度も見たものですが、最近はとんとご無沙汰ですので、大口径で見るのは久々です。
自動導入で視野に入ってきたNGC891を見たとたん、「おお!これはすごい!」と思わず叫んでしまいました。
180倍だと、ほぼ視野いっぱいがNGC891です。
紡錘状の姿の真ん中に真っ暗な暗黒星雲の筋が一直線に入っていて、多少淡いながら、まさに「天体写真で見るとおり」の姿が見えています。
西美濃天文台よりも標高が高く空が暗いので、なおさらよく見えるのでしょう、これほど美しいNGC891を見たのは初めてでした。

他にもいくつかマニアックな天体を導入、快晴の空の下での大口径をたっぷり楽しめた2日間でした。

画像提供:NASA

2010年11月11日

●ルーンは毎日がつまらない

相次いで猫たちが死んでしまい、今では3匹しか入居者(?)がいなくなってしまった猫部屋。
今、住んでいるのは、オス猫のルーン、メス猫のおちび、くろっぴだけです。以前は常に6~7匹が住んでいたのに・・・。
女の子2匹を独占できてルーンは毎日がルンルン・・・ならば良いのですが、実のところ、ルーンの日常はつまらないばかりです。おちびもくろっぴも、女の子にしては非常に個性的で、一般的なメス猫としての魅力には乏しい上に、二匹ともまだ若いので、年齢的にもルーンとは合わないようなのです。

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好き勝手に生きているメス2匹とどのように付き合ったら良いのかわからず、今のルーンは孤独です。
くしちゃんが生きている頃は、くしちゃんと仲良く楽しそうにしていました。
もともと、ルーンが猫部屋に入居した当時(まだ子猫でした)、猫部屋の掟や決まりを親切に教えてあげたのがくしちゃんだったので、くしちゃんに対してルーンは、先輩に対する尊敬と、男の子同士としての仲間意識を持って接していたのです。
匂いフェチや男が好きという、くしちゃんのヘンタイ的な部分もそっくり受け継いでしまったのはちょっと困ったことではありましたが、とにかくくしちゃんが生きている当時は、女の子に迫害されても(ルーン、イケメンなのに女の子にモテないんです)、くしちゃんと二人でいれば楽しそうにしていました。
そんなくしちゃんが死んでしまい、もう一匹のオス猫だったくろも死んでしまった今、ルーンは毎日が本当につまらなそうです。

かといって、猫部屋の外に出せば、めそめそが「縄張りに入ってこないで!」とばかりに追いかけ回し威嚇します。猫部屋に住んでいる当時から、めそめそはルーンを苛めていましたから、ルーンにとってめそめそは天敵なのです。
そんなめそめそ、時々、猫部屋に入りたがります。で、入れてあげると、娘のくろっぴを少しだけかわいがってから、やおらルーンを苛めはじめます。
猫パンチを繰り出したり、歯を剥いて威嚇したり・・・。
ルーンは何もしていません。
どうやら、ルーンを苛めたいがために猫部屋に入りたがる感すらあります。
性格の悪いめそめそ・・・。

日毎に寒くなる猫部屋で、今日もルーンは孤独です。
じっと窓の外を眺めています。
「くしちゃんはいつ帰って来るんだろう」
落ち葉の舞う窓の外を見つめながら、そんなことを考えているのかもしれません。


2010年11月14日

●日本で2番目に短い私鉄

「中小私鉄」と総称される鉄道会社があります。
近鉄や名鉄、関東の大手私鉄等の大資本路線と比べて、地方にあっておおむね資本金も少なく、ローカル輸送に徹している小規模な私鉄線をこのように呼んでいます。
こうした中小私鉄=ローカル私鉄は、大抵が路線も短く、列車も1両とか2両といった短編成がほとんどですが、そうしたローカル私鉄の中でも全国で2番目に短い超ローカル私鉄に昨年、乗りました。

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和歌山県にある「紀州鉄道」といいます。
紀勢本線の御坊駅と終点の西御坊駅の距離は僅か2.7km、1両編成の列車が田園風景の中をのんびり走ります。
以前は、さらに日高川駅まで0.7kmの区間が延びていましたが、1989年4月に廃止となってしまいました。
ちなみに全国で一番短い私鉄は千葉県の芝山鉄道ですが、こちらは延伸計画が進んでおり、実質的には紀州鉄道が全国で一番短いという栄冠?を担っています。

御坊駅では、長いJRホームの片隅から発車します。
走り出すと畑とも原野ともつかない草原です。
ごくのんびりと、そして左右にゆらゆら揺れながら走るのは、線路の状態があまり良くないからかもしれませんが、ディーゼルカーということもあって、列車というより船に乗っているような、他では体験できない乗り心地です。

時に家の軒先をかすめ、時に草原を走り、列車は揺れながら進みます。
もちろんお客さんは少なく、数人しか乗っていません。

こんな超ローカル鉄道が廃線にならずに存続しているのは、紀州鉄道という会社のメイン業種が不動産業であり、鉄道業は不動産業に信用と箔をつけるために赤字を前提に営業を続けているという噂があります。
紀州鉄道に訊いたわけではありませんので本当のところはわかりませんが、乗っていてもなんとなくうなずける話ではあります。

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終点の西御坊駅からは、廃止された日高川駅へ向かう線路が、ヒョロヒョロという感じで伸びています。
細く頼りないレールですが、見える範囲ではレールは剥がされておらず、そのまま直進できそうな感じでした。

西御坊駅は木造で、かなり年季の入った駅舎。
すぐに折り返すので駅舎を外から見ることはできませんでしたが、日本で2番目に短いという点を除いても、船のような乗り心地といい、周囲の景色といい、なかなかに魅力のある路線でした。

写真:西御坊駅に停車中の列車・廃止された日高川駅への線路

2010年11月16日

●コカマキリ

職場の日だまりで、茶色のカマキリを見つけました。
晩秋になるとよく見かけるコカマキリです。

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緑色の個体が多く大柄なオオカマキリやカマキリ(チョウセンカマキリ)に比べると、小型で、稀に緑色のものもいますが、ほとんどが茶色をした目立たない種類です。
オオカマキリやカマキリが夏の終わりか秋の中盤にかけてよく見られるのに対し、コカマキリは木枯らしが吹くようになった頃に見かけることが多くなります。
また、オオカマキリやカマキリが草の先端など、比較的高い場所にとまっていることが多いのに対して、コカマキリは草の根元など地面近くで見かけることが多いようです。
このところ寒い日が続いていたのですが、今日は穏やかで暖かな日和。
コカマキリは、日ざしで暖まったタイルの上で、陶然としながら、それでも精悍な表情で数少なくなった獲物を探していました。
職場は草木の多い田舎にあるので、カマキリの他にも珍しい虫や鳥が見られて昼休みなど楽しいです。

2010年11月18日

●しし座流星群は冬型の特異日

2001年に日本で大出現をした後も、何度か活発な活動を繰り返してきたしし座流星群ですが、今年はさすがに大出現の予想はありませんでした。
それでも、明け方に起きてみたのですが、寝る前はきれいに晴れていたのに、「明け方だけ曇り」という天気予報通りクモクモで、観測することはできませんでした。
今日は冬型の気圧配置となり、先ほど揖斐川町坂内へ行ったところ、氷雨が降っていました。平野部は晴れているのに・・・。

毎年思うことですが、しし座流星群の頃が、秋の天気と冬の天気が入れ替わり、強い冬型が現れ始める時期のようです。
大出現のあった2001年は、幸いなことに秋の高気圧に覆われたものの、他の年はいつも強い冬型となり、私の住む岐阜県では時雨れて観測ができず、三重県方面へ観測に行くことが多かったものでした。
10年ほど前の17日は雪が降り、勤務していたプラネタリウム館の前庭が、みるみる白くなっていくのを震えながら見ていた記憶もあります。

昨年も冬型でした。
昨年は、日本で「大出現」まではいかないものの、活発な出現が見られる可能性が高いということで、天気図とにらめっこをして、三重県鳥羽市まで遠征しました。
結果は見事に快晴、凄まじい強風でしたが、風に拭われた夜空の透明さはすばらしく、マジに「プラネタリウムよりよく見える」空の下で観測をすることができました。

気象用語で「○○の特異日」と呼ばれる日がありますが、しし座流星群の極大日は「冬型の特異日」ということができそうです。

2010年11月19日

●極大1日後のしし座流星群

昨朝の雪辱を晴らそうと、今日の明け方、しし座流星群を観測しました。
月が沈むのが午前4時直前と遅いので、明け方に起床、勤務先の駐車場で夜空を見上げました。
透明度は素晴らしく、西天には傾いた冬の星座と天の川が豪華です。
そんな冬の星座を縫うように、0等級のしし群流星が、白々とした痕を残して流れました。
薄明までの1時間に、0等から4等までのしし群を16個、粒状にゆっくりと流れるおうし南群を1個、散在流星を2個、観測することができました。
2等より明るいしし群流星は、いずれも痕を残し、見事なものでした。
輻射点付近には、3等、4等の暗い群流星が目立ちました。
決して大出現ではないけれど、極大1日後だけれど、けっこう楽しめる出現で、平日ではあるものの観測して良かったと思いました。
薄明が始まった頃には、明けそめる東の空に金星とスピカが接近して見えており、美しい光景でした。
寒さは真冬なみで、帰宅して仮眠を取ろうと思いましたが、体が冷え切っていて、まんじりともしないうちに起床時刻を迎えました。

2010年11月21日

●めそめそは抱っこが大好き

めそめそは、抱っこが大好きです。
抱っこにも、横抱きや立て抱き、仰向け抱きなどさまざまありますが、めそめそが好きなのは立て抱きです。
私が居間のテーブルに座っていると、ぴょんと膝に飛び乗ってきて、肩に手をかけ、立て抱きの姿勢を取ります。
あとはゴロゴロ喉を鳴らしながら、ひたすらくっついています。

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ビビさんには、立て抱きの癖はありませんでした。
足が悪かったこともありますが、ビビさんはいつも、私の膝の上で丸まって幸せそうにしていました。

仰向け抱きが好きだったのは、くしちゃんです。
赤ちゃんを抱くように仰向けにして抱いてあげると、本当に人間の赤ちゃんを抱いているようでした。

そういえば、めそめそもくしちゃんも好きなのは、私の肩に上ることです。
抱っこしてあげているうち、のそのそ肩に上ってきて、嬉しそうにじっとしています。
くしちゃんは死んでしまいましたが、めそめそを肩に乗せて街を歩いたら、けっこう「かわいい!」とウケるかもしれません。

2010年11月23日

●満月直後の捜索

満月直後ですが、よく晴れていましたので観測に行ってきました。
とはいえ、冬型の気圧配置のために、自宅から見る北西の山の端は黒雲がかかっています。
次第に冬型も解消するだろうという予想のもと、暮れなずむ空の下、観測地へ向かいました。

旧藤橋村にある通称「遠眼鏡の丘」が今日の観測地です。
着いてみると、雲が流れてはいるものの、観測できないほどではありません。
15cm双眼鏡を組み立てて、さっそく観測を開始しました。
月の出まで僅かしかありませんので、まだ薄明の残る時刻からの観測です。

わし座からたて座、やぎ座へと垂直捜索で流してゆきました。
わし座・たて座付近は、あたかも彗星のように見える小さな散開星団がいくつかあり、星図で何度か確認しました。
M11を過ぎ、かなり赤い星が視野を横切ったので「炭素星かな」と思いましたが、ミラ型の変光星のようでした。
あとは星雲・星団の少ない領域、南西の空に、やぎ座の球状星団M30をとらえ、今日の観測を終了しました。

見上げる夜空は月明かりで青く、ほんのりと肉眼で見えるペルセウス座の二重星団を観望してから帰路につきました。
本格的な観測は月明かりの影響がなくなる明日以降になりますが、このところ天候に恵まれなかったこともあって、久々に15cm双眼鏡で見る星空は心洗われるものでした。

2010年11月25日

●坂内で観測・・・低空が見たい!

月の出が19時直前と、やや遅くなってきたので、今日も西空の捜索に行ってきました。
今回は、以前に西空の視界が良さそうだと見当をつけておいた坂内の某所に行ってみました。
狭い山道をぐんぐん走り、現地に着いてがっかりしました。
西空が開けているように記憶していたのですが、開けているのは北で、西は15度あたりまで山が迫っているのです。
でも、もう星が見え始めています。今さら、他の場所へ行くことはできません。
15cm双眼鏡を組み立てて、昨日は見なかった北西の、りゅう座、ヘルクレス座から捜索を開始しました。
すぐにM92をとらえ、次いでM13が驚くほどの大きさと明るさで視野に入ってきました。
わし座からたて座付近は散開星団と球状星団の宝庫です。
中でも、すでに見慣れているので星図も見ませんが、NGC6760と6712はその輝き方が彗星と酷似しているので、見慣れていない人は間違えやすい対象です。
やぎ座まで見ようと思っていましたが、やぎ座に入りこんだ時点で月の出の時刻となりました。

初めて観測する場所というのは、やはり新鮮なものです。
人工照明はまったくない場所ですので、風の匂いや木々のざわめきがひときわ五感をくすぐります。

また曲がりくねった山道をぐんぐん下っていきました。
平野部に出ると、東の空は黒雲がたなびき、その間から満月過ぎの大きな月がぼんやりと昇ってくるところでした。

それにしても、西天低空が見渡せる観測地というものはないものです。
最近の眼視捜索は超低空が勝負ですから低空が見えないと困るのですが、これまでずいぶん探したものの、西天の地平線が見える場所は探し当てていません。
もう一度真剣に観測地探しをしなければいけないなあと改めて考えながら帰路につきました。

2010年11月27日

●最も北にある星団、NGC188

昨日は、旧久瀬村の某所で観測していました。
冬型が強く、久瀬より奥の藤橋や揖斐高原へ行くと雲が多くて観測にならないと思ったからです。
幸い、当初多かった雲もなくなり、比較的良好な透明度の下で観測ができました。
風は猛烈に強かったですが・・・。

さて、ひととおりの観測プログラムをこなした後で、いくつかの星雲・星団を見ました。
ちょうこくしつ座のNGC253、NGC288、みずがめ座のMGC7293(らせん星雲)などを見た後、そういえば最近見ていないなあと、NGC188に15cm双眼鏡を向けてみました。

NGC188は、ケフェウス座にある散開星団です。
赤緯が+85°と、天の北極の間近にある星団です。
初めて見たのはもう15年以上も前、コメットハンターの関勉さんに「案外、誰も見ていない星団が天の北極すぐ近くにありますよ。これが捜索中にすぐにとらえられるようなら、コメットハンターとしての資質がありますね」
と教えていただいたのがきっかけです。
通常の観測では、天の北極近くなどほとんど見ることはありませんので、星雲・星団好きでも未見の方もいるかもしれません。

カタログには実視等級8.1等とありますが、実際にはずっと暗く見えます。
慣れない人には、15cm程度の口径でも星団の存在すらわからないかもしれません。
これは、視直径が15′と大きいためです。
8.1等級ですが、それを15′の範囲に拡散させてしまうと、単位面積あたりの光量が減って、このように見づらくなってしまうのです。

でも、微細な無数の星粒の上にいくつか明るい星が乗った姿は、見れば見るほど味があるもの。
皆さんも、空の暗い場所でぜひ、北極星間近にあるこの星団を鑑賞してみて下さい。

2010年11月29日

●アルネ君のふたつの小屋

この5月に9歳で死んでしまった、白黒うさぎのアルネ君。
東京から旧藤橋村へ転居してしばらくして、藤橋小中学校のうさぎ小屋から貰ってきたうさぎです。
うさぎとはいえ、東京から人口450人の山奥である旧藤橋村へ転居してからの苦労も喜びも分かち合ってきた大切な家族でした。

そんなアルネ君は、贅沢にも家の中と外にふたつの小屋を持っていました。
昼間は外の小屋で過ごし、夜は家の中の小屋で過ごすのです。
外の小屋には土が敷いてあり、うさぎの好きな穴掘りをすることもできました。

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アルネ君のためにわざわざ作ったこのふたつの小屋、実はまだそのまま残っています。
これが家の中の小屋。
すのこが敷いてあり、その下は引き出し式になっていて、すのこから落ちた糞や藁くずなどの掃除がしやすいように作ってあります。
木で作った家が置いてあり、そこにはいつも藁が入っていました。

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家の外の小屋はこんな感じです。
床はコンクリートですが、その上に厚く土が敷いてあります。
うさぎは土を掘る習性がありますので、土を大量に買ってきて敷いておきました。
昼間、アルネ君は、日光浴をしながらのんびりと土を掘ったり餌を食べたり、木を齧ったりして過ごします。
夜は、イタチや蛇が来る可能性がありますから、夕方になると家の中の小屋に移動させるわけです。

とはいえ、特に老齢になってからは、真夏は外の小屋に出さないことも多くなりました。
うさぎは暑さに弱い動物なので、エアコンが効いた家の中で一日過ごすのです。
このエアコンも、アルネ君のためにつけました。
もともとウチにはエアコンはなかったのですが、アルネ君が老齢になってきたために買ったのです。
エアコンといえば、猫部屋にもあります。
これも猫たちのために設置したもの。
人間は、汗をかきながらエアコンのない部屋で過ごし、動物たちはエアコンの効いた部屋にいるというのが我が家の夏なのでした。

もういないアルネ君の小屋を存置してある理由は、壊すのが面倒だからということもありますが、それ以上になんとなく寂しくて壊す気になれないからということもあります。
今でも、買い物に行けば「アルネ君の好きなパセリを買わなきゃ」と思いますし、夜中など物音がすれば、アルネ君がそこにいるような気がしてしまいます。

ふたつの小屋を撤去してしまえば、家も広くなるし庭もすっきりするのですが、なかなか9年間いっしょに過ごしたアルネ君の思い出をなくすことができずにいます。