2010年12月01日

●19日(日)まで特別企画展を開催中

私の勤務する揖斐川歴史民俗資料館では、12月19日(日)まで、特別企画展「揖斐の町と揖斐まつり」を開催しています。

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縄文時代から人々が住み着き、山地からの木材や物資の集散地として発展してきた揖斐川町。
今回の展示では特に、その中心部である三輪の町並みに焦点を当て、明治から昭和初期の古い写真や資料を中心に、主に商業で栄えてきた揖斐の町の姿を紹介しています。

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同時に、揖斐の町の神社「三輪神社」の例祭であり、300年余り続いてきた「揖斐まつり」にも焦点を当て、祭りに使用する神輿やさまざまな祭礼道具の実物を展示、「芸やま」と呼ばれる山車の上で行われる可愛らしく華やかな子供歌舞伎や勇壮な神輿渡御で賑わう伝統ある祭りの姿を伝えます。
さらに、中世の頃、揖斐の町を支配した土岐氏の山城である「揖斐城」を精細なジオラマで再現、往時の城の姿を間近に知ることができます。

すでにたくさんの方にご来館いただき、展示を見ていただいていますが、もし機会があれば、このブログを読んでおられる皆さまも、ぜひお立ち寄りいただいて、展示をご覧いただければと思います。

揖斐川歴史民俗資料館
岐阜県揖斐郡揖斐川町上南方901番地5
℡ 0585-22-5373
休館日:毎週月曜日
入館料:大人100円 小中学生50円

2010年12月03日

●敦賀半島のNikon12cm双眼鏡

福井県の敦賀半島の一角に小さな湖があり、野鳥が集まる場所として知られています。
そこには立派な野鳥観察用の建物があって、観察に使用する双眼鏡が据え付けられています。
初めてその観察施設に行ったときには驚きました。

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こうした施設や観光地には、よく20倍程度の双眼鏡が設置してあるのを見かけますが、なんとこの施設には、Nikonの20倍12cm双眼鏡があるのです。
こうした場所の場合、大抵は無名メーカーの双眼鏡が設置してあり、1回100円程度を投入して覗くことができるようになっていますが、多くの場合は光学系も架台もあまり上等とはいえないことが多いものです。
ところが、この施設の場合は彗星発見にも使用されるNikonの12cm双眼鏡、何とも贅沢きわまりないシロモノがこともなげに置いてあります。
私が現在使用しているフジノンの15cm双眼鏡を購入するにあたって、Nikonの12cmも当然、検討機種に入っていました。
星像も良く、コンパクトで使い勝手の良い機材です。
高価で高性能のNikon12cmが、こんな辺鄙な場所にある野鳥観察施設に設置してあるなんて・・・。
それも、さほど使用されている形跡はありません。
思わず「これ、欲しい!」と叫んでしまいました。
覗いてみると、いっしょに設置されているケ●コーの双眼鏡と比べて、見え味はダントツの違いです。
他人の施設ですから、欲しいとかもったいないとか言うべき筋合いではないのですが、しょぼい機材ばかりが設置してある施設を見慣れていましたので、Nikonの12cmが設置してあるこうした施設を初めて見、何とも驚いた次第でした。

2010年12月05日

●随筆「鬱病徒然草」

10数年前、鬱病になったことがあります。田舎暮らしを始めて数年が過ぎた頃でした。
当時は現在ほど鬱病という病が世間に知られておらず、どうしてこんなに体調が悪いのだろうと思っていただけでしたが、今から振り返れば、当時の症状は完全に鬱病の典型的なものでした。
そんな鬱病の時期に、東大和天文同好会の会誌「ほしぞら」に書いた文章が出てきましたので掲載します。
面白おかしく書いてはいますが、これまでの人生で最も辛い時期でした。
鬱病になった原因はいくつかあります。
そのうち書くかもしれません。
とりあえず今回は当時のエッセイを・・・。

☆ ☆

 10月中旬から体調を崩し、以来、どうにもすっきりしないウツウツとした日々を送っている。頭が重く体がだるい。食事は摂れぬし、腹が痛く吐き気がする。最も不調だった頃には何やら目まいまでするようで、車を運転していてふっと意識が遠くなり、自分でもこれはかなり危ないな、と思ったほどである。誰であれ
人と話すのが面倒だし、人の集まる場所に出て行く気が起こらない。
 仕事には仕方なく出勤するものの、帰宅するとすぐに布団に潜ってしまう。夕食も猫ほども食べない。

 休日の私の生態は次のようなものである。
 朝、9時頃、布団から起きあがる。とはいえ、夜もほとんど眠れないので、心地よい目覚めとはとても言えぬ。
 起床すると、寝間着のまま、ふらふらとダイニングに行く。娘もカミさんもすでに食事が済んでいる。娘は保育園に行ってしまっていることもある。
 腹痛と吐き気を感じながら、パンと紅茶だけの朝食を済ます。
 午前中は新聞を読みながらボーッとして過ごす。金魚に餌をやっていないことに気づいて餌をやる。鉢植えの草木に水をかける。
 昼食は食べないことも多い。
 カミさんは家事にいそしみ、近所の奥さんとおしゃべりなどしている。元気である。もちろん、食事も私よりずっとたくさん食べる。
 午後も何をするでもなく過ごし、15時頃からは部屋を暗くして布団に入ってしまう。音楽を聴きながら、覚めているとも眠っているともつかない時間を過ごす。この時間を私は「瞑想」と呼んでいるが、傍目から見れば寝たきり老人そのものである。
 娘が夕食を告げに来る。形ばかりの夕食を摂り、のろのろと風呂に入り、また21時頃には寝てしまう。
 こう書いてみるとひどい生活だ。一日の大半を寝て過ごしているために、一日中、寝間着のままである。

 平日、つまり出勤日はもっと悲惨である。
 生来生真面目な性質なので(本当?)朝起きてどんなに体調が悪くても休みはしない。
 朝食もほとんど食べず吐き気と腹痛を堪えながら出勤する。
 役場からプラネタリウムまでは、同僚や受付のおばちゃんたちと車に相乗りして行く。ずっと吐き気がするのでできるだけ自分でハンドルを握る。カーブの多い道なので、車酔いまで加わらないようにである。
 プラネタリウムの投影が辛い。30分間、生解説を行うのであるが、吐き気と頭痛、腹痛、だるさを堪えながら、お客さんには悟られないよう、通常と変わらない軽快な解説を行う。ここはプロの意地である。体調が悪いからと言って、解説に乱れがあっては絶対にいけない。たった30分間の生解説が非常に苦痛で長く感じる。
 夜の観望会も同様だ。観望会は、望遠鏡のセッティングから始まって何かとせわしなく忙しい。孤独に喋っているプラネタリウムの解説と違って、たくさんのお客さんを相手に天体望遠鏡を覗かせ、見えている天体の解説をしなければならない。
 当時は出張観望会も頻繁であった。車に望遠鏡を積みこみ、お客さんの待つ場所まで出前をするわけだが、天文台で行う観望会に加え、車への望遠鏡の積み込み、出前先までの運転、帰ってからの望遠鏡の積みおろしという作業が加わる。消耗しきった肉体と精神は限界に達する。
 やっと帰宅すれば、夕食を食べる気力もない。そのまま布団を延べて重苦しい眠りにつく。精神的にも肉体的にもあまりに苦しく、仕事を辞めて東京へ帰ろうかと思いつめることもある。
 とはいえ、観測を休んでいるのかといえばそうではない。晴れた晩には必ず観測を行っている。それだけ天文に熱心なのだ、などと言うつもりはないが、満天の星空は、疲れ切った体と心にとって唯一の救いだからこそ、辛さを押して観測は続けている。

 ともあれ鬱病である。今も布団にくるまってこの原稿を書いている。
 日本流星研究会のH君からは今日、私の近況を気遣う手紙が届いた。N氏から痴呆老人化している私の状況を聞いたという。
 akapi氏は天文同好会のメーリングリスト上で昔語りなどしてくれ、それを見ていると多少なりとも昔日の元気が甦ってくるような気がしてくる。他のメンバーも、それぞれML上で私の近況を気遣ってくれ、ありがたいことである。
 近所の奥さんからは、私の病状を見かねたのだろう、「朝鮮人参の蜂蜜漬け」をいただいた。これもありがたいことである。
何事にも感謝の心を感じさせてくれる、思えばこの鬱病も有り難い病なのかも知れぬ。

初出:東大和天文同好会会誌「ほしぞら」144号(1998年1月発刊)に加筆・訂正

2010年12月07日

●揖斐城址の紅葉

勤務先の揖斐川歴史民俗資料館の南側にある城台山という山には、中世の頃、揖斐城という山城が築かれていました。
斎藤道三に滅ぼされたこの城跡、今でも堀や曲輪跡が良く保存されており、一帯はハイキングコースになっています。
城跡にある史跡を示した看板がいくつか傷んでいるため、先日、調査に登りました。
ちょうど最後の時期を迎えている紅葉が日ざしに映えてとても綺麗でしたので、写真を撮りながら歩きました。

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文化財行政関係の仕事をしていると、さまざまなことで現地を見に行く機会が多くなります。
一昨日は、揖斐川町の文化財に指定されている道祖神の状態を確認するために出かけました。
なかなか所在がわからず、地元の方に聞き歩きながらようやく訪ねあたりました。
今日は今日で、やはり文化財指定されている史跡の説明看板が強風で倒れているという連絡が入ったため、これから確認に行ってきます。

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これらは仕事ですが、趣味としても地域の文化財や遺跡に興味がありますので、時間を見つけてはあちこち散歩がてら、地元を調べて歩いています。
昆虫や動植物も好きなので、そうした散歩兼調査の際に、さまざまな生物と出会えることも田舎暮らしの楽しさです。
時には、鹿やイノシシといった大型の獣や、美しいキジなどにも出会えます。

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紅葉もそろそろ終わり、山野は冬枯れの様相が濃くなってきました。
冬枯れの山野に見られる自然の営みはまた近々ご紹介するとして、秋の風情としては、今回お見せする画像が今年最後の紅葉の彩りということになりそうです。

2010年12月09日

●「はやぶさ」命名雑学辞典

金星探査機「あかつき」は、残念ながら金星の周回軌道への投入に失敗してしまいました。\
でも、6年後には再度軌道投入のチャンスが訪れるそうで、「はやぶさ」同様、奇跡の復活をぜひとも期待したいところです。

さて、その「はやぶさ」。
わが国では、小惑星探査機以外にもさまざまな乗り物や兵器に命名されてきました。
今回は「はやぶさ」を名乗ってきたこれまでの乗り物などについてご紹介しましょう。

・陸軍1式戦闘機「隼」
太平洋戦争中の日本陸軍主力機のひとつ。
総生産機数は5,700機と、海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)に次ぐ。
高い運動性能を誇り格闘戦では有利だったが、米軍が一撃離脱戦法を取り格闘戦を避けるようになったため、速度が遅い不利が露呈した。
当初は7.7㎜機銃を2挺搭載。
後期は12.7mm機銃2挺となる。

・スズキGSX-1300R「ハヤブサ」
スズキが生産する排気量1300CCの大型バイク。
一時は300km/hをオーバーする世界最速を誇った。
初期型のスペックは、排気量1300CC、175PS/9800rpm。
現在も人気車種である。

・寝台特別急行列車「はやぶさ」
元々は、東京~西鹿児島間を走っていた寝台特急列車。
後に東京~熊本間に変更。
いわゆる「ブルー・トレイン」の代表格であり個室寝台も連結していたが、車両の老朽化、夜行需用の減少等により2009年3月14日ダイヤ改正で廃止となった。

・東北新幹線「はやぶさ」
東北新幹線青森開業に伴い、最新のE5系車両を使用し、今年12月4日から走り始めた東北新幹線の最速列車。
最高速度は300km/h。
愛称募集では1位が東北本線特急の代表格だった「はつかり」であったにもかかわらず、7位の「はやぶさ」が採用された。
ちなみに2位は「はつね」。
列車のカラーリングがボーカロイド「初音ミク」の髪とヘッドホンの色にそっくりだったためである。

・小惑星探査機「はやぶさ」
数々の故障を高度で細心な技術力で乗り越え小惑星イトカワへ到達、地球へのサンプルリターンに成功した日本の探査機。
ミッション成功後、オーストラリア上空で燃え尽きた姿が世界中の共感を呼び、同時に日本の科学技術の底力を内外に示すことになった。
小惑星イトカワへの一瞬の接触によりサンプル採取を行うことから、獲物を狙う猛禽類ハヤブサをイメージさせて命名された。

・・・というわけで、この「はやぶさ」という名称、実にさまざまな分野で使用されてきたことがわかります。
いずれも各分野の先端・最新の機種に命名されており、この名称がいかに愛着をもたれているかがわかりますね。

2010年12月11日

●詩「ピアノソナタ追想」

もはや住む人のない崩れかけたその洋館
誰が手入れをしているのか四季の花が絶えることがない

少年の僕は
花に惹かれるようにその門をくぐったことがある

5月の日ざしが
擦り減った石畳に白く映えて
花に囲まれた小径は低いテラスへと続く

ピアノの音に気づいたのは門をくぐって間もなく
明晰なその音は
天井の落ちたリビングルームから聴こえるらしかった

やがてたどり着いた
午後の日ざしがいっぱいに降り注ぐ部屋の中央
磨き上げられたグランドピアノが置いてあり
ピアノに向う黒いドレスの後ろ姿
豊かに流れるブロンドの髪
無心に鍵盤を叩くその指先はしかし
洗われたような白い骨ばかりとなっていて
長い髪を透かして見る横顔も完全に白骨化しており
それでも彼女は
僕に気づくことなく古いソナタを弾き続け
ピアノと彼女の周囲
色とりどりに大輪のバラが咲き乱れ・・・

今もときどき
彼女を思い出すことがある
初夏の大気に溶けるピアノソナタの音色
彼女を飾っていたバラの花弁のあでやかさ

☆久々に訳のわからない詩などを・・・。
作ったのはもうずいぶん以前のことです。
もちろん、実際にこんな体験をしたわけではありません。
でも、白骨化した(元はかなり美人だったであろう)女性が、恐らく自らが既に死んでしまっていることすら知らぬままに、バラの花に彩られる崩落した洋館で、無心にピアノを弾いている・・・
そんな情景がとても美しいものに思えて、この作品を書いたわけです。
実際に、こんな場面に遭遇したら僕はどうするでしょうか。
きっと時の経過も忘れて、彼女の弾くピアノの音に、何時間も、いえ、何日も何年間も、聞きほれてしまうかもしれません。

2010年12月13日

●コタツを知らなかっためそめそ

寒くなりました。\
我が家でも、しばらく前からコタツを出しました。\
♪猫はコタツで丸くなる♪
という童謡のとおり、やっとコタツが出て、めそめそもさぞかし喜ぶだろうと思ったら・・・。

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めそめそ、なかなかコタツに入ろうとしません。\
不審そうな顔つきで、うろうろと周囲を歩き回っています。\
どうやら、めそめそ、コタツというモノを初めて目にしたようなのです。\
昨冬、めそめそは猫部屋に住んでいましたから、コタツにどんな反応を示すかはわかりませんでした。\
それにしても、猫といえばコタツというのが決まり文句です。\
ビビさんにしても、冬はずっとコタツの中で丸くなって過ごしていました。\
まさか、賢くて何でも知っているめそめそが、コタツを知らなかったなんて・・・。\

コタツ布団の裾を持ち上げて「ほら、中はあったかいよ。お入り」と言ってあげても、興味はあるようなのですが、警戒心の方が上回っているようで、相変わらずうろうろと歩き回っているばかり。\
少しだけ顔を突っこんでは出てきて、またうろうろ。\

結局、15分ほども躊躇してから、ようやく中に入りました。\
めそめそは、ウチに来たとき、かなり人に慣れていましたので、どこかの家で飼われていたのは確実だと思うのですが、その家にはコタツはなかったのかもしれません。\

はじめは恐る恐る入っていたコタツですが、最近はようやく慣れたようで、外で遊んで帰ってくるとコタツに入ってきます。\
それでも若いせいか、ビビさんほどは入り浸っていません。\
もともと寒さには強い猫なのかな。

2010年12月15日

●冬型と強風のふたご座流星群

昨夜は、ふたご座流星群の極大日でした。\
ふたご座流星群は、毎年12月13日~15日頃に極大を迎える流星群で、月明かりがなく空の暗い場所ならば、1時間に50個~100個の流星を数えることができる年間で最大の流星群です。\

今年はやや残念なことに、半月の月明かりが真夜中過ぎまで残っており、暗い空で見ることができるのは夜半過ぎでした。\
加えて、ちょうど低気圧が通り過ぎ、その通過後は強い冬型になったので、私の自宅付近では観測できそうになく、天気予報とにらめっこのあげく、昨夜は三重県のいなべ市まで出かけました。\
珍しくカミさんも行くというので、とりあえず車に観測用具を積みこんで出発。\
大垣市上石津あたりでは、まだ小雨が降っていました。\
さらに南下、藤原町を過ぎ、大安町へ入ると快晴となりました。\
ハンドルを握りながらも、ときおり流星がスーッと流れます。\
大安町の畑の中に「ポケットパーク」なる舗装された駐車場を見つけ、そこで観測することにしました。\
邪魔なあかりもなく、トイレもあって今後も観測に使えそうな良い場所です。\
23時10分から観測を始めましたが、極大時刻を過ぎているため、昨年ほどの活発さはありません。\
それでも、1時間あたり40個弱の出現を観測、金星よりもやや暗い程度の火球も見ることができて、今年のふたご群の状況を把握できたのは、冬型で天気が悪い中、ラッキーなことでした。\
一度に複数の流星がほぼ同時に出現する「豆まき現象」も顕著で、ふたご座が輻射点であることが一般の方にもよくわかるだろうなと思いました。\

さほど寒くはなかったのですが、問題は強風。\
シュラフや記録用紙が飛ばないようにするのが大変でした。\

空の状態は、天の川がそこそこ見える程度。\
実はこのあたりは、10年以上前にも、同じ天文台の仲間とペルセウス群を観測したことがあります。\
冬型がさほど強くない場合には、同じ三重県でも鳥羽市などに比べれば近く、交通は便利です。\

家に帰ると晴れていました。\
一瞬、遠くまで行く必要はなかったかなと思いましたが、すぐに雲が広がり、やはり遠征して良かったと思い直しました。\

皆さんは、ふたご座流星群、ご覧になりましたか。\
ご覧になった方は、よろしければ状況をコメント下さい。

2010年12月17日

●冬に出会える生き物たち

いよいよ寒くなりました。\
山野を歩いてみても、緑は少なく一面に枯れた冬景色です。\
こんなときには、出会える生き物は少なそうですが、草木の葉が落ちて見通しが良くなる分、案外、動物や昆虫との出会いがあるもの。\

先日は、夜に散歩をしていたら、小さな森の柿の木が、かさこそ揺れていました。\
おや、何だろうと思ったら、つがいらしい二頭の動物が柿の実を食べているのです。\
私が近づいても逃げることもなく、無心に食べています。\
アナグマかハクビシンのようでした。\
だいぶ柿の実も少なくなっていて、食べ尽くした後はどうするんだろうと心配になりました。\
柿といえば、いくつかグズグズに柔らかくなってしまったものを庭の石に置いておくと、鳥が来て盛んについばんでいきます。\
リンゴの皮なども細かく刻んで置いておくと、スズメが食べに来ます。

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また先日、近くの原っぱを歩いていたら、木の枝に蓑虫がたくさんぶら下がっていました。\
どうしてこの木にだけこんなにたくさんと思えるほどの数です。\
オオカマキリの卵も見つけました。

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これもカマキリの卵。\
オオカマキリやカマキリ(チョウセンカマキリ)の卵はよく見かけますが、こちらはちょっと珍しいハラビロカマキリの卵です。\
職場の建物の壁に産んでありますので、初夏になって孵るのが楽しみです。\

職場といえば、勤務先の敷地内に置かれたカラウスの受け石に溜まった水で、ヒヨドリが盛んに水浴びをしていました。\
冬場といえども、ちょっと気をつけていれば自然界の営みを垣間見て楽しむことができるものですね。\

2010年12月20日

●飛騨プラネタリウムへ行ってきました

先日、飛騨プラネタリウムへ行ってきました。\\
10時からの投影に間に合うよう早めに出たのですが、渋滞もなく順調に走れたものの、到着したのは投影開始の数分前。\\
幸い、私たちの他にお客さんはなく、職員さん二名が親切に対応してくれました。

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投影は、学習投影と、天文関係のイラストで有名なKAGAYAさんの自伝とも言うべき『宇宙一直線』の二本立て。\\
座席配置は扇形で、80名座れるそうです。\\
以前はミノルタのMS-8型投影機を使用し生解説を行っていたそうですが、お客さんの減少で、思い切ってMS-8を撤去、9メートルのドーム径に見合ったプロジェクターを導入しオート番組にしたところ、これが大正解。\\
年間500人だった入館者数が7000人以上にまで回復したとのことで「ウチのような立地の小規模館では、プロジェクターによる自動投影で、楽しい番組を投影していくしかありません」と職員の方は話していました。\\

投影された像は、星像も含めてシャープで美しいもの。\\
中心に投影機がないため、ドームがとても広く感じられ、大規模館と比べてまったく遜色ありません。\\
ドームの曲率に合うように、画像を加工してから番組が納入されるため、歪みやピントずれはないとのことでした。\\

これまでプラネタリウムといえば、伝統的に光学式の投影機による生解説が重視されてきましたが、最近ではエンターテイメント性の高いオート番組が増えています。\\
解説者の一部には、オート番組をほとんど生理的に嫌悪する人もいますが、お客さんのニーズは変化しています。\\
もちろん、大都市の科学館においては生解説が重要な場面も多いのですが、山間地で観光客相手の小規模館では、飛騨プラネタリウムのように思い切ってオート番組一本に絞った方が効率が良くお客さんも喜ぶのではないかと改めて思いました。\\

館には移動天文車もあるそうで、職員の方は「せっかく山の中で美しい星空が見られるのだから、なにもプラネタリウムでまがい物の星を見せる必要はないですよ。本物の星を天文車の望遠鏡で見てもらえばいいのですから」と話していました。\\
まったくその通りで、都市部ならいざ知らず、星の美しい山間地で、しかもそれなりの天体望遠鏡で観察ができる施設であれば、プラネタリウムはオート番組として、本物の星空を見て貰う体験をメインにすべきだと思いました。\\

私も10年以上、生解説をしてきましたが、そろそろ発想の転換をしなければと、改めて感じた今回の飛騨プラネタリウム見学行でした。\

写真:館内展示


2010年12月22日

●ルーンは叩かれるのが好き?

猫部屋の住人、オス猫のルーンをよく叩きます。\
といっても、別に虐待しているわけじゃありません。\
なぜかルーン、叩かれるのが大好きなのです。\
もちろん叩くといっても、痛みを感じるほどぶっ叩くわけではなく、てのひらで背中やお尻をぽんぽん、という感じで叩きます。

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するとルーン、喜んで体をくねくねし始め、やがてはごろんと寝ころんでしまうのです。\
ルーンは太っていて大きいので、叩きがいがあります(ヘンな言い方ですが・・・)。\
叩かれて横になってゴロゴロ喉を鳴らしているルーンのお腹を、今度はもみもみしてあげます。\
喉もこちょこちょ。\
すると、ますます喜ぶルーンです。\
ルーンってマゾなの?と思われた方もいるかもしれませんが、そういうわけでもなさそうです。\
体が大きいので、小柄な普通の猫よりも、ちょっとだけ力の入った可愛がり方をしないと感じない(?)みたいなのです。\
叩くと喜ぶのは、死んでしまったくしちゃんや、猫夜叉くんも同じでした。\
猫も人間と同じで、メスよりはオスの方が体ががっちりしています。\
なので、軽く叩かれても何ともない、というより嬉しいようなのですが、オスよりも華奢なメス猫にはそんなことはしません。\
メス猫は体つきが細くくにゃっとしているので、叩いたら痛そうだし、それよりは優しく撫でられる方が好きみたいです。\
あ、でも、メスのくせにくろっぴは叩かれるの、好きだなぁ。\
というわけで、朝晩、猫世話のたびにぽんぽん叩かれているルーンです。

2010年12月24日

●冬型気圧配置時の観測地

今日も冬型の雨が続いています。\
私の住んでいるあたりは日本海側に近いため、冬は雪雲がせり出してきて、雪や雨が降る日が多くなるのです。\
こうした冬型の気圧配置は、毎年11月から翌3月中旬まで続きます。\
以前に住んでいた東京では、冬は高気圧に覆われ、連日、抜けるような快晴が続いていました。\
なので、観測も冬場に稼ぐことができたのですが、今、住んでいる岐阜県北西部では、冬は満足な観測がなかなかできません。\
それでも主要な天文現象の際など、冬型の気圧配置でも観測しなければならないときがあります。\
そんなときはどうするか。\

弱い冬型なら、岐阜県山間部を避けて揖斐川町の平野部で何とか観測することができます。\
私の現在の職場などは、舗装された駐車場と屋外トイレがあり、天の川も見える絶好の観測場所です。\
でも、強い冬型になると・・・。\
愛知県は晴れていることが多いですが、空が明るくて観測には適しません。\
で、三重県まで遠征することになります。\
中程度の冬型の場合は、先日、ふたご座流星群を観測した記事にも書いた通り、三重県いなべ市あたりで晴れ間が出ます。\
もう少し強い冬型の場合は、鈴鹿から四日市まで出かけます。\
さらに強い冬型の場合は、津市近郊。\
強烈な冬型のときは、鳥羽市まで遠征します。\
鳥羽市まで行けば、相当強い冬型でも大抵は晴れています。\
というわけで、冬型が強くなるほど遠くまで出かけなければならず、時間も労力もかさみます。\
ちなみに、しし座流星群の極大期は、毎年、一時的に強い冬型となることが多く、2001年の大出現も含めて、ほぼ毎年、鳥羽市まで遠征しています。\
昨年も、明け方に日本で多くの出現があるかもしれないというので、鳥羽市まで出かけ、強烈な風に吹かれながらも、最高の空の下で、多くの流星を見ることができました。\

次の大きな天文現象は1月4日明け方の「しぶんぎ座流星群」。\
はたしてお天気はどうでしょうか。\
仕事始め早々、鳥羽市からの出勤は、できれば避けたいところですが・・・。\


2010年12月26日

●ホワイトクリスマス@宿直

クリスマスの昨夜は宿直でした。\
宿直は、おおむね毎月2回、回ってきます。\
役場に一晩、泊まりこむわけですが、私は旧藤橋村役場の出身なので、揖斐川町の藤橋振興事務所で宿直をすることになっています。

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北陸地方に大雪注意報が出ていた昨日、北陸に近い藤橋でも積雪が予想されましたので、長靴だけ用意して出かけました。\
もっと本格的な冬型になると、スコップから車の雪落としまで積みこんで出かけます。\

家を出る時には雪はまったく降っていませんでしたが、旧久瀬村まで来ると、けっこうな降雪です。\
でも道路はうっすらと白いぐらいで大したことありません。\
ところが旧藤橋村へ入るや、道路は真っ白、20cmほどの積雪となりました。\
旧藤橋村は、以前は特別豪雪地域に指定されていた場所で、多いときには2m以上の雪が積もるのです。\
藤橋振興事務所周辺では、夜になって小降りになりましたが、今年初めての本格的な雪景色となりました。\

写真は、振興事務所前を流れている揖斐川の今朝のようすです。\
関東近郊であれば「○○峡谷」と名づけられて景勝地となりそうな景色ですが、藤橋在住・在勤中は、毎日、この景色を見て通勤していました。\
田舎暮らしに憧れる都会人には、羨ましい景色かもしれませんね。\
実際、雪さえ降らなければ、自然に囲まれ、星も綺麗に見えるし、暮らしやすい場所でした。

2010年12月28日

●憧れだったスカルナテ・プレソ星図

今では、誰でも簡単にパソコン版の星図を入手でき、記載されている等級も天体カタログの併用により16等より暗い天体まで確認することができる上に、閲覧範囲の拡大も縮小も思うがまま、さらに天体望遠鏡の制御にも使えるなど、星図の機能はPC化によって無限に拡がった感があります。\

でも、私が天文を始めた頃は、星図というのはとても入手しずらいものでした。\
当時、国内で簡単に入手できた星図は、地人書館の「新標準星図」と誠文堂新光社の「全天恒星図」の2種類のみ、記載されている等級も6等台でした。\
私は新標準星図を常用していましたが、今から振り返っても良くできた星図だったと思います。\

その頃、海外で発刊されたものでは、スカルナテ・プレソ(ベクバル)星図が何といっても憧れの的でした。\
スカルナテ・プレソ天文台のベクバル博士が編纂したこの星図、8等級まで記載されている上に星雲・星団の記載も詳細で、コメットハンターには必携と言われていました。\
これが欲しくてたまらなかったのですが、輸入するしかなかったために、当時、中学生だった私には入手することができなかったのでした。\

何とか手に入らないものかと探していたところ、ある図書館に、この星図の卓上版があることがわかりました。\
今ならすぐにコピーするところですが、当時は気の利いたコピー機もなく、困り果てた私は、あることを思いつきました。\
いや、思いついた、というほどのことではありません。\
コピーできないのなら、一枚一枚、トレースしてやろうと思ったのです。\

トレースの方法は何とも原始的です。\
その星図を明るい窓に貼り付け、その上に白い紙を重ねて恒星や星雲・星団、さまざまな記号などをひたすら忠実に写し取っていくのです。\
わかりやすいように、恒星は黒、銀河は青、散光星雲はピンクというように、天体の種類によって色の違うサインペンでトレースしました。\
一枚仕上げるのに要する時間は数日。\
途方もなく手間のかかる作業です。\
このようにして、ようやく私は、憧れの星図を自分のものにすることができたのでした。\

その後、スカルナテ・プレソ星図の本物も購入し、他にもスカルナテ・プレソ以前に広く使われていたノルトン星図や旧ソ連のミハイロフ星図なども入手し、当面、星図に不自由することはなくなりましたが、窓に向かってスカルナテ・プレソ星図を丹念にトレースしていった中学生の頃が、今から思えばとても貴重な
時代だったように思えます。\
あの頃、必死でトレースした星図、今もときどき探してみるのですが、見つかりません。\
家のどこかにはあると思うのですが・・・。\

今は、広域用に全天恒星図、詳細な確認用にはウラノメトリア2000を主に使用しています。\

2010年12月30日

●東大和天文同好会の忘年会

29日は、東京で東大和天文同好会の忘年会に参加してきました。\
東大和天文同好会は、1973年に私と、現在、愛知県の公開天文台で勤務しているS君が中心になって設立した同好会です。\
再来年には創立40周年を迎えるこの会、会員が全国に分散してしまったことや仕事が忙しくなったことで、昔のような活発な活動は行っていませんが、毎年、年末には東京に集まって忘年会を行っています。\

今回の参加人数は、やや少なかったものの,40年近く苦楽を共にしてきた戦友のような仲間ばかり。\
しかも、古参メンバーそれぞれの人生経歴は、どれも一冊の本が書けるほど強烈で個性的なものです。\
話は天文に限らず、株の運用からバイク(ほぼ全員がライダーでした)、交通取締りをいかに逃れるか、また過去のさまざまな悪業(?)にまで広がり、懐かしいやら情けないやらで爆笑の連続。\
女性メンバーが帰った後には、男性専科のような話まで発展しましたが、その場にいた中では最年少だったS君の息子さんももう20歳ということで、解禁(?)して聞かせてしまいました。\
本当に、集まったメンバーたちは、同じ釜の飯を食い、何度も死んだり逮捕されるような目にあいながら、\
持ち前の図々しさと根性でこの歳までしぶとく生き延びてきた者ばかりです。\

S君の天文台で、かつてバイトをやっていた方も同席しており、アンビリバボーな話の連続に驚くやら爆笑するやらで「本当にこの会、悪業三昧を繰り広げてきた・・・もとい、常識破りのことばかりやってたんですね。ぜったい天文家じゃないですね」と感動していました。\
その方は、かつて私とS君が藤橋で暴走族狩りをやったときにS君の車に同乗していたとのことで「あのときも興奮しました」とのことでしたから、なかなか見込みのある若者のようです。\

このブログでも『未公開観測記』として過去の行状の一部を公開していますが、あれはさほど過激ではない大人しい事件だけを書いています。\
もう時効でしょうから、今度はもう少し過激な過去も書いてみようかな。\

とにもかくにも、懐旧と爆笑のうちに居酒屋の夜は更けていったのでした。