●悩み多い出張観望会
昨夜は、揖斐川町の子ども会から依頼された観望会でした。
本当は、4月に予定していたのですが、天候が悪かったために一ヶ月順延し、昨夜、ようやく開催することができたのです。
参加者は、子供たちとお母さん方約40名ほど、中学校のグランドに20cm反射、15cm屈折、15センチ双眼鏡を並べて、土星、木星、プレセペ、ベガ、M81・82などを観望しました。
天気はまあまあだったのですが、雨のあとの急な晴れだったために、年に数回あるかないかというほどシーイングが悪く、はじめのうちは土星の環がはっきり見えないほどでした。
それでも、後半になるとややシーイングも良くなり、初めて見る土星や木星の姿に参加者は歓声をあげていました。
天文台で行なう観望会の他、こうした出張観望会もかなりの頻度で依頼があります。
その都度、望遠鏡を車に積み込んで依頼先へ伺うのですが、やはり問題は天候です。天候不良の場合はお話を頼まれることが多いのですが、やはり快晴の空の下、満天の星を見ていただくのが、私たち天文担当職員にとってもいちばん嬉しいのです。
また、たとえ快晴でも、昨夜のようにシ-イングが悪くて、満足な像を見ていただけないこともあります。なまじ晴れているだけに、ある意味では雨や曇り以上に悩ましいケースです。
さらに困るのが「見る天体がない」ケース。
月や惑星が見える晩ならば良いのですが、場所が都市部で、お天気はうす曇り、加えて「明るくはっきり見える天体」が地平線上にない場合は実に難しい対応を迫られます。
参加者は、大きな望遠鏡が何台も並んでいるのだから、さぞかしすばらしい天体の姿が見られるだろうとドキドキワクワクしながら望遠鏡を覗く順番を待っている、でも、1等星意外に見える天体はない・・・。
これは悲惨です。といって「今夜は見る天体がないから中止」とは言えません。
悪天候時の対応も含め、こうしたケースへの対処方法については、いずれ詳しく書きたいと思いますが、1時間や2時間程度の観望会であっても、担当職員はけっこう苦慮しながら対応しています。
天候をはじめ、観望場所、参加者の年齢やニーズなど、ファクターが多い出張観望会の悩みは深いのです。
